注文住宅に施工したいニッチ収納（埋込収納）

ニッチ収納（埋込収納）とはどのようなものなのでしょうか。ここでは注文住宅にニッチ収納を施工するメリット、デメリット、ニッチ収納の施工に適した部屋を紹介します。

ニッチ収納は、壁の内部に組み込まれた収納を指すものです。限られたスペースを効果的に活用することができ、コンパクトな住宅に適しています。また見た目もスタイリッシュで、空間を装飾する要素としても活かすことが可能です。一般的に、ニッチ収納は「見せる収納」のスタイルでデザインされており、家具を配置する感覚で家に取り入れられています。上部にディスプレイ用の棚を置いたり、下部に収納力を重視した扉つきの収納スペースを組み合わせたりすることもできます。

ニッチ収納のメリットは、スペースを効果的に利用し、収納容量を向上させられることです。この形式の収納は壁の中に配置されるため、家具のようにスペースを取らず、部屋全体を広々と使うことができます。さらに、自分の好みに合わせて家具と組み合わせることで、室内をスタイリッシュに演出することも可能です。

たとえば、リビングルームにニッチ収納があると、子供のおもちゃ、本、趣味のアイテムなどを手軽に取り出したりしまったりできます。

壁に取り付けるため、断熱性や遮音性がやや低くなる可能性があるという欠点があります。ただし、小規模な飾り棚の場合、生活に大きな支障をきたすことはまれであり、特に心配する必要はありません。また、収納されているアイテムが遮音材として機能することもあるため、遮音性については状況によります。

断熱性や遮音性はニッチ収納のサイズに依存することがあります。大規模な収納を設置する場合は、施工会社に相談して検討することが賢明です。耐火性については、建築基準を守って設置されるため心配は不要です。

ニッチ収納を設置できない場所もあるため、慎重に計画する必要があります。木造住宅では、建物の強度を維持するために筋交いや構造用合板が使用されている箇所があるため、そうした箇所にニッチ収納を設置できないことがあります。

ニッチ収納の設置場所を検討する際には、プロの意見を取り入れ、状況に応じた打ち合わせを行うことが重要です。

キッチンの壁にニッチ収納を設置することで、スパイスラックとして利用したり、調理器具を収納したりする便利なスペースを確保できます。この設置場所は、調味料やキッチンアイテムをおしゃれにディスプレイしたい人や、料理が趣味の人にとって非常に人気があります。壁に埋め込むことで、キッチンの効率的な使い方やスタイリッシュなデザインを実現できます。

トイレや洗面所では、トイレットペーパーや洗面用具の収納に便利なニッチ収納が人気です。さらに、この水まわりのスペースは、デザイン性だけでなく実用性も高く求められる場所です。限られた面積の中で効率的に収納スペースを確保するニーズにも応えています。

リビングでは、扉のない「見せるニッチ収納」がおすすめです。お気に入りの雑貨や写真を飾ることで、カフェのような雰囲気を楽しむことができます。また、お気に入りのお酒をディスプレイして、自宅のバーコーナーにすることもできますし、雑誌や本をディスプレイしてライブラリースペースに変身させることも可能です。

玄関は、家の印象を左右する大切な場所であり、常に清潔に保ちたいエリアです。シューズBOXに収納しにくい小さなアイテムや、ゲスト用のスリッパなどは、ニッチ収納を利用するのが良いでしょう。また、ミラーが付いた収納は、外出前の身だしなみを整えるのに非常に便利です。間接照明が備わったニッチを活用することで、お気に入りの雑貨や季節の花をディスプレイし、ゲストをおもてなしする素敵な空間を演出できます。